2009年12月13日日曜日

機動戦士ガンダム〜雪原の兎たち〜 16 高貴な過去

季節も春から夏に移り変わる季節になった。雪から雨に変わり、気温もやっと氷点下を抜け、決して寒くないわけではないが、ポカポカ陽気である。
戦艦との戦いもすでに2日がすぎた。昨日は戦闘のレポートとか、不足武装の依頼書とかで一日使ってしまった。こんな仕事があるのかとある意味驚いた。なぜなら今までの生活でこのような事はしなかったからだ。
ジョセフはジオン有数の貴族育ちだった。生活に不便なことはないし、面倒な事もない。なにか頼めば執事がすぐ行動を起こしてくれるし家庭的にも平和だった。特に子供の頃好きだったのはプラモデルを組み立てる事だった。当時はまだMSはなく、戦闘機のプラモだった。現在ではザクのプラモもジオン本国で売っている。この趣味はジョセフの叔父で大隊長でもあるシュルハの影響が大きいし、集中力も高められた。
それからして、連邦との戦争が始まった。自分は士官学校をたった1年で卒業した。貴族だからという理由もあるが、真の理由は戦術、作戦を組むセンスがあったからである。学校を卒業した後、すぐに戦地に配備された。そして今に至る。
「書類を仕上げないとな…」太陽はすでに西に大きく傾いていた。

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